【ダミアヌス・全台詞】 >>in 天堂劇場 【#18 最初の封印石】 「ねえ、あんた、今、時間あるんだろ? あんたに聞いてほしい話があるんだ。…ふふふ…嫌とは言わせないよ。 僕の話を聞きたくてここに来たんだろ。そうさ、もちろんそうに決まってるよね。 「ほうら、やっぱり。 意外に、あんたも、当たり前の人間なんだね。 この先の楽器庫に、なにか、いいこと、あるのかい? そうか、あんた、音楽が好きなんだね。そうだね。 だったら、僕になにか、歌って聴かせてくれよ。 それとも、歌なんて、忘れてしまったのかい? 「どうしたんだい? ねえ、あんたには、何が見えてるんだ? 使命? 約束? 隠さずに、僕に教えてくれよ。 あんたは自分を信じて、ここにやってきたんだろ。そうだろ。 あははは、自分のこと、ちゃんと知ってるなんて、こりゃ頼もしいね、素敵だね。 あんたは自分がどこの誰だかって、ちゃんとわかっている。 いいことだよ。 「死にたくないんだろ、そうだろ。 そんなに、死ぬことが怖いかい。死が遠くにあるときは、誰だって怖いさ。 でもね、死がすぐそばまでやってくると、意外と平気なんだよ。 恐れがなくなり、懸命に死を見つめようとするんだ。 だけど、そのときは、もう、死んでいるんだ。 「あんた、誰かに信頼されているのかい? ほら、思い返してみなよ。これまでに出会った人間で、あんたのこと、信頼しているやつのことを。 ひとり、ふたり、何人まで数えられる? その信頼って、本物なの? 別に、答えてくれなくたって、いいよ。その答、僕はとっくに知っているから。 「あんたを蝕んでいるものがあるとすれば、それがなにか、教えてやろうか。 邪気なんかじゃないよ、それはあんたの、つまらない自惚れさ。 ははは、正解。 始終、自惚れていないと、人と話すことすらまともに出来ない。そうだろ。でもね、みんな同じなんだよ。 「あんたの墓に花を手向けてくれる人って、どんな人だろうね。 敵か、味方か、そもそも、そんな人なんて、いないのかな。 あんたは、何を残すつもりなんだい? なにか素晴らしいものでも残せば、花を手向けてもらえるのかい? その、素晴らしいものって、なんだろうね。 「もし、で始まる話をしようか。 もし、この世にあんたが生まれてこなかったら、どうなっていた? 世界は大きく変わっていたかい? 歴史は違っていたかい? 弱い人間の答を、僕はこれまでにたくさん聞いたよ。みんな、ほとんど同じ答だったね。 「僕の話を聞きに来てくれたんだよね。でもね、僕には話すことなんて、なにもないんだ。 だって、僕は存在していないんだから。そのうち、あんたも同じことになるさ。 もっとも、あんたが行くのは、もっと別な場所だろうけど。 「もうそろそろ、やめにしたい。あんたは、そう考えている。 そうだよね。 この場所に、こんなに長くいた人間なんて、はじめてだよ。 ずいぶんと、根気があるんだね。でも、それだけなんだね。 「出口は、あんたがやって来たところだよ。わかるだろ、自分で来たんだから。 そうだよあんたは自分で来たんだ自分で望んだんだ誰も呼び入れたわけじゃない頼んだわけじゃない、そうだろ。 早く出ていってくれ。早く。 >>in 大井路胡同 【#39 リフト】 「あんたは、よほど物好きだね。 感服したよ。 そんなあんたに、とっておきのものを見せてやるよ。 ふふふふ、あんたの考えてること、それくらいお見通しなんだよ。 (ここで、電子レンジ、冷蔵庫、扇風機のいずれかの映像が流れます) 「まだ他に考えてることがあるとすれば、そうだなあ、こんなのはどうだい? (上記同様、電子レンジ、冷蔵庫、扇風機のいずれかの映像(上で出たの以外のもの)が流れます) 「はははは、図星だろ。でも、これだけじゃないよね。まだあるはずさ。 あんたは、余計なことを、考えないようにしているんだろ。 物にされるのが怖くてさ、そうなんだろ? でも、そうはいかないさ。 あんたが嫌だと思うこと、みんな思い出させてやるよ。 ふふふふ、余計なお世話と思うかい? そうじゃないさ。 人間なんて、誰だって自分の個性から抜け出せないんだ。 せめて、ここにいるときくらいはリラックスしたらどうだい? (上記同様に、電子レンジ、冷蔵庫、扇風機のいずれかの映像が流れます) >>in 大井路胡同 【#43 媽妃】 「ふふふ… あんた、どこ行こうってつもりだい? この先には、何もないよ、何もね。媽妃が待っているのは、維多利亜大廈の地下さ。 階段室で地下の中庭を通って… 言わなくても分かるよね。 ここは、もうじき崩れ始める… そうだよ、崩れて、消えて、全てがなくなるんだ、僕みたいにね! ははははは、何も残らなくなる。それでいいんだろ、それであんたは幸せなんだろ! ************入口に戻る